「can't be bothered」というイディオムの意味を知っていますか?
もともとの「bother」という動詞は「思い悩む」「(人)を悩ます」などという意味があります。
この「can't be bothered」というイディオムは、イギリス留学中何度も耳にしました。映画やドラマでも頻出するので知っていると役に立ちます。
というわけで今回は、
- can't be botheredの意味
- can't be botheredの使い方と例文
について解説します!
この表現の意味や使い方をマスターすると、よりネイティブっぽい会話ができるようになりますよ。
I can’t be botheredは「めんどくさい」という意味
I can't be bothered.は、「めんどくさい」「やる気がおきない」という意味。イギリス英語でより一般的に使われる表現です。
続いて、辞書や例文でイメージを確認していきましょう。
can't be botheredの意味は?
英英辞典をいくつか見て、イメージをつかんでみます。
especially British English used to say that you do not want to make the effort to do something, or that you are not interested in doing something
引用元:Longman Dictionary of Contemporary English
意味:特にイギリス英語で、なにかをやる気が起こらない、する気にならない
If you say that you can't be bothered to do something, you mean that you are not going to do it because you think it is unnecessary or because you are too lazy.
引用元:COBUILD Advanced English Dictionary
意味:can't be bothered to do somethingを使うことで、次のような意味を表す→ 必要性を感じないので、そのなにか (something) をするつもりがない。もしくは自分が怠け者だからそれをするつもりはない。
日本語の「面倒くさい」や「わざわざ〜しなくていい」に近い感覚です。
ということで、冒頭のセリフをもういちどみてみます。
原形「bother」の意味も知っておこう
学校ではこちらの「bother」の意味を習ったと思います。
もう一度復習しておきましょう。
他動詞:(人)を悩ます、困らせる 、(〜をしてくれと言って)(人)を困らせる、面倒をかける
Don't bother me. |
邪魔しないで・ほっといて |
Stop bothering me! |
私を困らせるのはやめて! |
I'm sorry to bother you but could you do me a favour? |
お忙しいところ申し訳ないのですが、お願いしたいことがあるんですが。 |
The noise bothered me all night. |
その騒音が一晩中私を悩ませた。 |
自動詞:思い悩む、心配する、気にする、わざわざ〜する
Please don't bother. |
どうぞお構いなく・気を使わないでください・気にしないでください |
Why do we bother with our appearance? |
なぜ私たちは見かけを気にするのか? |
Why bother asking if you already know the answer? |
答えがわかっているのに、なぜわざわざ聞くの? |
can't be botheredはなぜ「めんどうくさい」という意味になる?
上記で説明したように、botherには「労力をかける」「わざわざやる」という意味があります。(自動詞の使い方)
このニュアンスが「努力すること」や「行動を起こすこと」につながります。例えば、
→ 「それに労力をかけたくない」というニュアンス。
この感覚をおさえて、次にcan't be botheredの構造を見てみると、
構造: can't + be + bothered
直訳: 「労力をかけられない」
→ つまり、「(自分が)何かをするための努力や労力を払う気になれない」という感覚。
ここから、「面倒くさい」という意味に発展する理由は、
botherの発音
引用元:Collins A-Z
botherの発音は、/bɒðə(r)/です。イギリス英語では、rを強く発音しません。
I can't be bothered to 〜 の使い方、例文
「can't be bothered to〜」で「〜する気にならない」という表現ができます。この表現もイギリスでよく聞きます。
例文をみてみましょう。
I can’t be bothered to go out tonight. I prefer to stay at home. |
今夜は出かける気分じゃない。家にいたい。 |
I’m so tired I can’t be bothered to cook tonight. |
今夜は疲れたから料理をする気にならない。 |
I can't be bothered to cook tonight. |
今夜は料理するのが面倒だ。 |
She can't be bothered to clean her room. |
彼女は部屋を掃除するのが面倒くさいと思っている。 |
He can't be bothered to reply to my message. |
彼は私のメッセージに返信するのが面倒らしい。 |
We can't be bothered to go out in this weather. |
この天気で外出する気になれない。 |
I can't be bothered to watch that long movie. |
あんなに長い映画を見る気になれない。 |
They can't be bothered to argue about it anymore. |
彼らはもうそのことで言い争うのが面倒になっている。 |
I can't be bothered to pack my bag now. |
今はカバンを詰めるのが面倒だ。 |
We can't be bothered to walk all the way to the park. |
公園までずっと歩くのは面倒だ。 |
He can't be bothered to study for the test. |
彼はテスト勉強する気になれない。 |
I can't be bothered to call him right now. |
今すぐ彼に電話するのが面倒だ。 |
I can't be arsedの意味も同じ【スラングなので使い方注意】
友だちや親しい間柄の関係ではこの「I can't be arsed.」という表現もよく使われます。意味は「I can't be bothered」と同じです。
「arse」はイギリス英語で「お尻」を意味します。ちなみにアメリカ英語だと「ass」と書きます。
この「I can't be arsed」は日常的に使われますが、決して上品とはいえない表現です。正直、自ら進んで使うことはあまりおすすめしません。
この表現はスラングです。「arse」という言葉を使っていることからも分かるようにかなりくずした印象をもちます。決してビジネスなどのフォーマルな場では言わないように気をつけてくださいね。
can't be botheredの意味や使い方・例文のまとめ
今回は「can't be bothered」という表現をみてみました。
- I can't be bothered. めんどくさい
- I can't be bothered to do ~ 〜する気にならない
イギリスでカフェなどに入ったときに、耳を澄まして聞いてみてください。結構聞こえてくると思いますよ。
便利な表現なのでぜひ使ってくださいね!