久しぶりに英語をやってみようと思った社会人が、最初にぶつかる壁がこれ。
本屋には英語参考書が山のように置いてあるし、動画やSNSでもいろんな学習法が紹介されています。でも、だからこそ迷うんですよね。「で、何からどうすればいいの?」と...。
というわけで今回は、
- 英語を独学でやり直すとき何から始めるか
- 英語基礎の学習方法
- 社会人ゼロからの英語勉強におすすめの参考書・テキスト
について解説します!
「学校と同じように、文法と単語をひたすら覚えるから始めればいいのかな…?」もしなんとなくこう思っていたら、読む価値アリですよ。
社会人の英語独学は何から始める?
毎日忙しい大人の英語学習。
「今度こそ英語ペラペラになりたい」「使えるようになりたい」と思うなら、次の順番で学びましょう。
- 発音
- 文法
- 単語
発音というのは、簡単にいうと英語の音の特徴を知るということ。まずは発音をやってから、文法の参考書を進めます。
次に、文法の参考書に出てくる単語は確実におさえながら、同時に単語帳で効率よく語彙を増やしていく、こんなイメージです。
英語学習ステップ1. 発音を学ぶ
まず英語の音を認識してほしい理由は、文法でも単語でもただ書いて覚えるのではなく、声に出し(音読)ながら学習すべきだからです。
今回の英語のやり直し学習では、英語を会話で使うことも前提です。会話の聞く・話すには英語の音が欠かせません。
実践をイメージしながらなるべく実践に近い形で日々練習しておく、これを積み重ねることで本番に英語が出てきやすくなるんです。
それにあまり知られていないのですが、英語の音を知らないと、日本語の音でカバーしてしまうということが起こります。
例えば「v」という音。
英語の「v」の音を認識していない、もしくは音の出し方を知らないと、日本語の「ばびぶべぼ」に変換されて「ぶ」のままで口から出てしまいます。
木の実・果実のベリーという言葉があります。
リーはlyの発音に近く、英語のberryとして伝わる可能性は低いです。「ベリー」と発音しても、それどころか相手には「腹部」と伝わってしまうんです。
このように音の違いで伝わらない・意味が違ってくるという影響がでてくるので、初級の頃からでも「音」に注意を払うことは必要です。
となると、文法や単語を声に出しながら学ぶ前に
- 英語の正しい音(子音・母音)を知る
- 英語の音を出すために、口や舌、喉の動かし方を練習する
- 英語の音の変化の特徴を知る
これをしておいたほうが効果的ですよね。
英語発音を独学勉強のためのおすすめテキスト
英語の発音参考書といえば、ベストセラーの「英語耳」。発音リスニング分野で、20年近く高い人気を誇るテキストです。
子音・母音の発音方法、音声変化のルールがひとつずつ丁寧に学べます。これらの知識をもとに、生の英語を使った学習法、英文読書のすすめなど、発音矯正だけにとどまらない英語力UPの方法が満載。
他にもおすすめのテキストを、英語の発音ができない・難しい!発音の練習におすすめの教材・参考書にまとめていますので、参考にしてみてください。
英語学習ステップ2:英文法を学ぶ
文法は、英語の基本ルール。
空港やホテル、カフェなどある程度決まった会話をするだけでなく、もっと自由に言いたいことを伝えたい、相手の会話を正確に聞き取りたいなら、英文法を学ぶことは近道です。
知っている単語を英語のルールに当てはめていくことで、ショートカットで英語を使いこなすスキルを身に着けられます。
どんな英文法を学べばいい?
中学英語文法からはじめましょう。
日常会話で使われる英語の多くはシンプルな英文法です。その大半は中学英語文法でもカバーできるんです。
その後、中級レベルの文法(高校英文法)を学んでいくと、より豊かな表現ができるようになり、小説などの本もより深く楽しめるようになります。
英文法の勉強方法は?
英文法のやり直しといっても、机に向かって解説を読んで問題を解くだけではありません。
- 文法ルールを学ぶ
- パターンプラクティスなどの口頭練習を通して、学んだ英文法を使える状態を目指す
この2つをバランスよく行うことで、英文法を使えるスキルを身につけます。
例えば、動詞の三単現のsを学ぶとき...
まずは知識として「子音+yで終わる語は、yをiに変えてsを付ける。」のように頭で理解しますよね。
三単現のsの付け方には他にもパターンがあり、このパターンを一生懸命文言で覚えようとした人もいるのではないかと思います。
大人の英語やり直しでは、このsの変化パターンを理解した後に、必ず話したり書いたりしてその文法を使う機会をつくりましょう。
flies flies flies fliesと何回も書きつづるというよりは、意味のある文の中でfliesを使うイメージです。
文法書の練習問題でfliesを含む文を書く、音読するのもいいでしょう。
また、ChatGPTに「fliesを使った初心者向けの英文を10個つくって」と指示し、それを読み上げながら、fliesのルールや文の中での使い方を確認していきましょう。
- She flies to New York every summer to visit her family.
- He flies his kite in the park on windy days.
- He flies in a plane when he goes on vacation.
- She flies over the fields in a small helicopter.
- He flies to different cities for his job as a pilot.
あなた自身でfliesを使った英文をつくり、それを添削してもらったり(添削ツール:Gramara, Grammarly, DeepLWrite, ChatGPTなど)するのも良いですね。
このように、実践でメッセージを伝えることを意識した形で、fliesを使う経験を重ねていきましょう。
社会人におすすめの英文法参考書
英語が全くわからない!忘れてしまった!という方にもおすすめの英語初心者向けの参考書はコレ。
中学3年分の全文法を総復習できる一冊。
原則文法用語を使っていないので、解説が読みやすいのも特徴です。
オーディオ付き
もっと気軽に学びたい方、なんとなく英文法は覚えているので多めの例文で思い出したい方向けに、英文法参考書のおすすめは?社会人の英語やり直しにはコレ!【初心者向け】で、おすすめ文法書を紹介しています。
英語学習ステップ3:英単語を学ぶ
英文法と単語は同じタイミングで取り組んでいきましょう。
英語のやり直しでおさえておくべき単語は
- 英文法の参考書に登場するもの(例文の中など)
- 市販の基礎単語帳 1000〜2000語
まずは、英文法参考書で使われている単語で知らなかったもの、忘れていたものは改めて覚えておきましょう。
ただし、文法書の中の単語だけでは会話では足りません。補足として単語帳で1000〜2000語の基礎単語を学び、その後はあなたが必要な語彙(仕事や趣味関連、日常フレーズなど)を中心に増やしていきましょう。
英単語の学び方
英単語は、できるだけかたまりで覚えることをおすすめします。
例えば、「wait」という単語。
「wait = 待つ」と覚えがちですが、大人の英語やり直しではもう一歩突っ込みます。
「wait for〜(誰・何)を待つ」のような組み合わせも辞書などでチェックしておくんです。この場合は、動詞と前置詞の組み合わせですね。
さらに使い方を例文を確認し、声に出して音読する。ここまでがセットです。
- wait 待つ
- waito for〜 誰・何を待つ
- I’ll wait for you outside. 外で待ってるね。
↑この流れでさーっと確認します。
ちなみに英単語の教材では、この単語と単語の組み合わせやかたまりまで紹介してあるものも多いです。これを最初にチェックできていると、実践で使える形で効率よく覚えることができます。
英単語はくり返して覚えるもの
英単語・英語表現は、反復して覚えるのが大前提です。一度で完全に覚えるのは無理だと思ってください。
一回で単語・表現をすべて覚えようとすると、きっと隅から隅まで丁寧に時間をかけて本を一周しますよね。実際は時間をかけたにも関わらず、半分も覚えていないということもよくある話です。
そもそも人間の脳は、復習しないと覚えないようにできているらしいです。
それを前提に、英語の学習計画を立てていきましょう。
英単語やり直し社会人におすすめの本
give, get, have, takeなど本当によく使う超基本動詞から中学英単語プラスαの生活語1200語を厳選。
メインの単語とよく使う組み合わせの単語、表現や言い回しも紹介されています。16のテーマに分かれた生活関連単語はイラスト付きで、イメージもつきやすく覚えやすいのがポイント。
そのほかの初心者向け1000〜3000語あたりでおすすめの単語帳参考書・テキスト・サイトは、英単語帳の本はどれがおすすめ?社会人の英語初心者向けに厳選紹介!でまとめています。参考にしてみてくださいね。
まとめ
今回は、英語をやり直したい社会人の英語学習者が、独学で何からどう学ぶべきかについて解説しました。
英語が使えるようになるための学び方のポイントは次のとおり。
- 英語は、発音→文法→単語の順で学ぶ
- 発音は特に日本語にない音はおさえておく
- 文法も単語も、声に出して(音読)学習する
- 文法は中学英語から思い出す
- 単語は基礎の1000〜2000語から。反復練習がポイント。
おすすめの教材は、「英語発音おすすめ教材」「英文法おすすめ教材」「英単語おすすめ教材」にまとめています。参考にしてみてくださいね。