こんな質問にお答えします!
"hear"と"listen"、この二つの単語は音に関する動詞で日本語では「聞く」と訳しますよね。
どちらも日常英会話でよく使われますが、それぞれどのように使い分けるのでしょうか?
この記事では、
- hearとlistenの違い
- hearとlistenの意味と使い分けを例文で解説
を初心者にも分かりやすく解説します!
hear・listenの違いを理解することで、相手の伝えたいことが正確に理解でき、あなたが伝えたいことも正しく言うことができます。
例文を声に出して読んで、その違いを体感してくださいね。
hear・listenの違いは?
hearとlistenの違いは、受動的か能動的かという点にあります。つまり、
- hearは「音が耳に入る」という受動的な状態 → I hear a bird. (鳥の声が聞こえる)音が耳に入ってくる状態
- listenは「意識的に音に注意を向ける」行動 → I listen to music. (音楽を聴いている) 意識的に聞く、音に注意を向けて聞く
聞こえてくるのか、聞いているのか、というのがポイント!
では、こちらの文の意味の違いがわかりますか?
・I heard someone talking in the hallway.
・I listened to someone talking in the hallway.
どちらも廊下で誰かが話しているのを聞いた、という意味で、どちらの文も文法的には正しいですが、意味(状況)に微妙な違いがあります。
まずはhearとlistenのそれぞれの意味と使い方を確認してみましょう。
hearの意味と使い方・例文
hearは「音が自然に耳に入ってくる」というイメージ。特に集中してその音を聞いているというよりは、その音を耳にした、という意味合いが強いです。
to be aware of sounds with your ears.
Oxford Dictionary
Oxford Dictionaryでは、「耳で音に気づくこと」と定義してあります。
それでは、hearを使う例文でhearの使い方を確認していきましょう↓
hearの例文
- I hear the rain outside.(外で雨が降っているのが聞こえる。)
- Can you hear me?(私の声、聞こえますか?)
- We heard the news yesterday.(昨日、そのニュースを聞きました。)
- Did you hear the thunder last night?(昨夜、雷が聞こえましたか?)
- We can hear laughter from the next room.(隣の部屋から笑い声が聞こえる。)
hearは、音が耳に入るという受動的な経験を表していることがわかりますね。
listenの意味と使い方・例文
Listenは「意識的に耳を傾ける」という意味です。
To pay attention to somebody/something that you can hear
Oxford Dictionary
Oxford Dictionaryでは、「聞こえる誰か/何かに注意を向ける」と定義されています。
listenも例文で使い方を確認しましょう。
listenの例文
- I listen to English podcasts every day.(彼女は毎日英語のポッドキャストを聞いています。)
- Listen to your teacher.(先生の話を聞きなさい。)
- Please listen carefully.(よく聞いてください。)
- You need to listen to his advice.(彼のアドバイスを聞くべきです。)
- I listen to classical music to relax.(リラックスするためにクラシック音楽を聞く。)
listenは「to」を伴うことが多く、聞く対象が明確にされています。注意深く聞くことを強調する時に用いられます。
hear・listenの英語例文で使い分けを確認しよう
では、hearとlistenの使い方が確認できたところで、さきほどのクイズを考えます!
この2文の意味(状況)の違いを推測してみてください。
・I heard someone talking in the hallway.
・I listened to someone talking in the hallway.
こういうイメージになります。
それぞれ解説すると...
・I heard someone talking in the hallway.
この文では、話し声が偶然耳に入ってきたことを示しており、聞き手が意識的にその話し声を聞こうとしたわけではありません。ここでの「hear」は、無意識に周囲の音を受け取る受動的な状況を表します。
・I listened to someone talking in the hallway.
この文では、聞き手は意識的に廊下での会話に注意を向けて聞いています。これは能動的な聴覚行動を示し、聞き手が特定の音声に焦点を当てていることを意味します。
hearとsoundの違い
ちなみに「hearとsoundの違いは?」と質問を受けたのでこちらも解説します!
「聞く」という日本語から「sound」という英単語が思い浮かぶかもしれません。「hear」と「sound」はどちらも音に関連する言葉ですが、その用途と文脈が異なります。
- hear:音が耳に届くことを受動的に表す → 音が聞こえる
例) I hear the clock ticking.(時計のカチカチという音が聞こえる) - sound:音そのものや音がする様子を指す→ 名詞:具体的な音、動詞:〜のように聞こえる
例)名詞:The sound of the rain is soothing. 雨の音は心地よい
例)動詞:Her idea sounds good. 彼女のアイデアは良さそうだ(のように聞こえる)
soundの意味と使い方・例文
soundは、音そのもの(名詞)や音がどのように聞こえるかを示す(動詞)単語です。
今回はhearとの違いを比較するために、動詞としての使い方を見ていきます。
It sounds like it's raining outside.(外は雨が降っているように聞こえる。)
soundは感覚的な印象や感じを伝える場合によく使われます。実際に外を見て確認することなく、音や周囲の状況から推測しています。
ここでは、「sounds like」の形で使用され、〜のように聞こえるという意味になります。
日常会話でよく使うsoundの意味
音楽、アイデア、計画などの抽象的な概念に対する感想や評価を表現するときにもよく使われます。
- The music sounds nice. (その音楽いいね〜)
- His idea sounds so bad. (彼のアイデアは全然良くない)
- Your plan sounds interesting. (君のプランはおもしろいね)
- That sounds great! (それはいいことだ!)
nice、 interesting, amazing, great などのポジティブな形容詞にも、bad, boring などのネガティブな形容詞にも使えます。
さらに、曲や声といった具体的な物理対象についての特徴や状態も表現できます。
- This song sounds familiar. (この曲には聞き覚えがある)
- His voice sounds tired. (彼の声は疲れているようだ)
familiar ,tired など、それぞれの対象が自分にとってどのように感じられるかを述べています。
hear・listenの違いは?例文付きで意味や使い分けを解説!【まとめ】
今回はhearとlistenの違い、さらによく質問されるhearとsoundの使い分けについても解説しました。
- hear:音が耳に入ってくる(”聞こえる”イメージ)
- listen:意識的に音に注意を向ける(”聞く”イメージ)、聞く対象を伝えるときは、listen to対象 で表現
- sound:音がどのように聞こえるか、感想や評価を表現したり、特徴や状態を表現
日本語では同じ「聞く」でも、hearとlistenを適切に使い分けることで、より自然で正確な英語表現が可能になります。ぜひ使い分けてより豊かな表現をしてくださいね。