英語形容詞を連続して並べる時の順番は?名詞の前に書く時のルール

形容詞を連続で順番に並べるルール
名詞の前に複数の形容詞を並べたい。2つ以上並べるときの順番のルールってあるの?

こんな質問にお答えします。

「イケてるTシャツ」は英語で「cool T-shirt」 と言います。

では、「綿素材のイケてるTシャツ」(「cotton, cool 」)と言いたいときはどうでしょう?

「a cotton cool T-shirt」、「a cool cotton T-shirt」、coolが先?cottonが先? 

2つの形容詞を使いたい場合、どっちの形容詞を先にもってきたらいいか迷いますよね。英語には、形容詞を並べる語順にルールがあるんです。

ということで今回は、

  • 英語の形容詞を名詞の前に2つ以上並べるときの語順のルール

について解説します。

このルールに慣れていくと、より自然な文をつくることができるようになりますよ。練習問題もたくさん用意したのでぜひ挑戦してみてくださいね。

英語では主観が入っている形容詞を先に書こう!

複数の形容詞を名詞の前に置くときは、次のポイントをおさえると語順がみえてきます。

「主観的な意見」 から「事実」の順で並べる

主観的な意見とはつまり「人によって見方や考えが違うもの」

例えば「私にとってはこう見えるけど、人にとってはそうでもないかも」といえるものです。

これを踏まえて、次の順で英語の形容詞を並べましょう。

  1. 主観を含んだ形容詞
  2. 主観に影響しないような事実
yuki
「主観→事実」という流れです!

2つの形容詞を名詞の前に並べる

では冒頭の例文で確認してみましょう。

綿素材イケてるTシャツ」の形容詞は、「cotton」と「cool」です。

cottonとcool、どちらが主観的な意見でしょうか?

coolのイケてる!

そう、「cool」ですよね。

話し手にとってはcoolですが、他の人にとっては大してイケてないかもしれません

こう考えられるのでより主観的です。

一方「cotton」は綿素材。

素材は人の見方によって変わるものではないので、一番客観的です。

というわけで、「綿素材のイケてるT-shirts」は「a cool cotton T-shirt」となります。

3つの形容詞を名詞の前に並べる

次に、形容詞3つの場合の例をみてみましょう。

古くて 美しい 磁器製カップ」[ old, beautiful, porcelain ] cup

この3つの形容詞を並べます。

この中でいちばん主観的な形容詞はどれだと思いますか?

自分の気持ち・感覚が入っているから、beautifulかな?

そうです!「beautiful」です。


話し手の私にとっては「beautiful」ですが、他の人にとっては「ugly」に見えるかもしれません


主観(自分の考え)が一番入っている形容詞なので、この3つの中では「beautiful」 が最初の形容詞になります。

じゃあ次はoldかな?

正解です!

話し手にとってはoldですが、人によってはまだ新しい方だと感じることもあるかもしれません。
ただし、「porcelain(磁器製)」と比べると「old」の方がよりは主観的な考えが反映されているので「old」を2番目にもってきます。
最後が、磁器製という意味のporcelainだね。
そうです。
porcelainは磁器製という材質です。
材質はこの3つの形容詞の中で一番変えようのない事実です。
yuki
「あなたにとっては磁器でも、私にとっては木材だ!」ということはないですよね。
ということで「porcelain」は一番最後にもってきます。

というような考え方で形容詞を並べると、順番は次のようになります。

「a beautiful old porcelain cup」

いかがでしょうか、なんとなく感覚はつかめましたか?

2つ以上の形容詞を名詞の前に並べるときは、『主観的な表現』から先に並べる

英語で複数の形容詞を並べる順序は?

複数の形容詞は、主観的なものから先に並べるとお伝えしました。

しかし、「beautiful」 や「old」 のどっちを先に書いたらいいのか、判断しにくいかもしれません。

ということで、「主観的→事実(客観的)」に形容詞をグループ分けして、形容詞の語順のルールをみていきましょう

いつでも必ずこの規則というわけではなくいくつか例外はありますが、基本的にはこの考え方で並べていけば大丈夫です。

2つ以上の形容詞を名詞の前に並べるときの語順 [カテゴリ別]

  1. opinion(主観、意見)
  2. size, length, height(大きさ、長さ、高さ)
  3. physical quality(物理的な品質)
  4. age(古さ、新しさ)
  5. shape(形)
  6. colour(色、色合い)
  7. origin(国籍、出どころ)
  8. material(材質)
  9. type(型・種類)
  10. purpose(目的)

1. opinion(主観、意見)

「自分の意見が一番反映されていて、かつ、人と意見がちがう可能性が高いもの」ですね。

amazing, fantastic, nice, cool, beautiful, lovely, brilliant, wonderful, delicious, strange, ugly, unusual, horrible, terrible, awful など

2. size, length, height(大きさ、長さ、高さ)

サイズ感、長さや高さなどの特徴をいうときの形容詞です。人によって大きさの感覚は違いますので、主観的な形容詞といえます。

big, small, tall, huge, tiny, massive, short, enormous, tiny, large, long など

3. physical quality(物理的な品質)

think(厚い)、thin(薄い)、rough(粗い)なども、人によって判断が違ってくることもありますね。

thick, thin, smooth, rough, sharp, soft, hard, solid, blunt など

4. age(古さ、新しさ)

物や人の年月に関連する形容詞です。 immature(子供じみた)などの表現もここに含まれます。

old, young, new, ancient, six-year-old, antique, youthful, mature, immature, teenage, modern など

5. shape(形)

丸、三角、四角などのシンプルなものから、flat(平べったい)narrow(細い)などもこの部類に含まれます。

round, square, circular, rectangular, triangular, flat, narrow など

6. colour(色、色合い)

赤や黒などの「色」そのものから、bright(明るめの)、faded(色あせた)などの表現もここに含まれます。

red, black, orange, pink, green, pale, bright, faded, shining など

7. origin (国籍、出どころ)

国籍だけでなく、Asian、 Europeanなど地域の形容詞もここに含まれます。

America, British, English, Turkish, Japanese, Chinese, Asian, European など

8. material(材質)

wooden、paperといったものから、synthetic(合成の)などもここに分類されます。

材質は主観で決められないので、順番は後になります。

wooden, plastic, metal, paper, gold, porcelain, cotton, silk, leather, glass, synthetic など

9. type(種類)

general-purpose(一般的な用途の), everyday use(日常使いの), two-sided(両面の)

10. purpose(目的)

名詞を何の目的で使うか、ということを意味する形容詞です。

その用途のためにつくられているので主観的な意見は入りにくいですよね。

cooking, washing, cleaning, sleeping, roasting, running, dancing, gardening, shopping など

実際に連続して使う形容詞の数は、2~3語がほとんど

複数の形容詞を名詞の前に並べるときは「主観→事実」の語順のルールに従うとお話してきました。

とはいえ、実際にたくさんの形容詞を連続することはありません。

yuki
日常的には2つの形容詞がほとんど。多くても3つです。

知識としてカテゴリー分けで語順ルールを紹介しましたが、あまり難しく考える必要はありません

大事なのは「主観→事実」という大前提に従うこと。

その語順ルールに慣れるために練習問題を多めに用意しました!

書くというよりは口頭でどんどん答えてみましょう!

そして何度か繰り返せばルールの感覚がわかってくるはずです。

練習:2つ以上の英語形容詞を並べてみよう

日本語の語順のルールは英語よりゆるやかです。

和訳をつけていますが単語の意味として参考にしてください。

  1. まずは下の問題を口頭で答えていきましょう
  2. すぐに答えられるようになったら、単語を入れ替えてあなたの英文をつくりましょう(例 an antique white porcelain cup → I love this antique black pottery cup.)

単語の入れ替えは1単語だけ変えるところからでOKです。

これをストックして自然と口に出るようにしておけば、あなたが何かを伝えたいときにスラスラと自然な順序で話せるはずです。

追加情報:

例) I like
his cool cotton T-shirt.

a, an, the, my, your, her, four, this, those, some, first」などの限定詞がくるときは、形容詞の前に置きます。

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問題和訳正解
a (blue / silk / beautiful) tieきれいな青色の絹のネクタイa beautiful blue silk tie
an (white / antique /  porcelain) cupアンティークの白い磁器製カップan antique white porcelain cup
one (rectangular / big )pizza長方形の大きなピザone big rectangular pizza
That's a ( white / cool ) bag.それはクールな白いバッグだThat's a cool white bag. 
This is a ( solid / metal )  chair.これはメタル製の硬い椅子だThis is a solid metal chair.
I love my ( leather / black ) jacket.自分の黒のレザージャケットが気に入っているI love my black leather jacket.
That's his ( sleeping / old ) bag.それは彼の昔の寝袋だThat's his old sleeping bag.
I got an (silk / antique / beautiful ) kimono.素晴らしい絹製のアンティーク着物を手にいれたI got a beautiful antique silk kimono.
My son wants ( running / new ) shoes.息子は新しいランニングシューズを欲しがっているMy son wants new running shoes.
This is a ( Japanese / modern / cooking) tool.これは日本の現代的な調理器具だThis is a modern Japanese cooking tool.
Have you been to the ( massive / shopping / American )  mall yet?あの巨大なアメリカのショッピングモールにもう行った?Have you been to the massive American shopping mall yet?
She bought ( Belgian / delicious )  chocolates.彼女は美味しいベルギーチョコレートを買ったShe bought delicious Belgian chocolates.
He drives a ( French / blue / new )  car.彼は新しい青いフランス車に乗っているHe drives a new blue French car.
My parents live in a ( wooden / big )  house.両親は大きな木製の家に住んでいるMy parents live in a big wooden house.
I watched a ( wonderful / Spanish / old ) film.すばらしいスペインの古い映画を観たI watched a wonderful old Spanish film.
This is a ( two-sided / new ) flyer design.これは新しい両面フライヤーのデザインだThis is a new two-sided flyer design.

英語で複数の形容詞を並べる順序のまとめ

今回は、2つ以上の形容詞を名詞の前にならべるときの順番についてお話ししました。

この考え方をもっておくと、語順のルールもわかりやすくなります。

主観的な意見 → 事実

実際に連続して使う形容詞は、2~3語程度です。

順番をまちがったのでネイティブに伝わらないということはないので、会話中でそれほど神経質になる必要はありません。

ただし、ルールを守ることでより自然な文をつくることができますので、ぜひあなたがよく使いそうな身近な例文をつくって練習してくださいね。

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